「退職代行を利用して仕事を辞めたいが、これって甘え?」
「自分で退職をしないのは悪いことなのだろうか」
退職代行を使って辞めたい気持ちはあるものの、このように考えてあと一歩を踏み出せていない人が多いようです。労働者には退職をする権利があり、代行サービスを使って辞めることも甘えではありません。
本記事では、退職代行が決して甘えではない理由と利用のメリットについて、詳しく解説していきます。


退職代行が甘えではない5つの理由
退職代行サービスを使って辞めることは、決して「甘え」ではありません。ここでは、退職代行が甘えではない5つの理由を解説します。
それぞれ詳しく解説していきます。
-150x150.png)
退職代行サービスを利用することを「甘え」だと考える人もいますが、これは「退職を自分一人の力でやり遂げなければならない」という固定観念から生まれています。
ですが、法律を超えた在職強要や、高圧的なパワハラや陰湿ないじめが横行している職場においては、代行業者を使って辞めることはむしろ適切な選択肢といえるでしょう。


労働者には法律で認められた退職の権利がある
労働者には民法上で「退職の自由」が保障されています。
正社員(無期雇用契約)の場合はいつでも退職を申し出ることが可能で、最短2週間後に会社を辞めることが可能です。また、契約社員やパートなどの有期雇用契約の場合においても、「やむを得ない理由」があれば、いつでも退職することができます。
本来、法律で認められた退職の自由を会社側は拒否することができないものの、現実には「辞めさせない」という圧力をかける企業も少なくありません。
-150x150.png)
-150x150.png)
-150x150.png)
退職は労働者の正当な権利ですが、現実的には高圧的な態度で退職を認めないケースもあります。
自力でスムーズな退職をすることが難しい場合は、退職代行サービスを活用するのも合理的な選択肢であり、決して甘えではありません。




心身の健康を守る正当な手段である
ブラック企業や過酷な労働環境で働き続けることは、心身の健康を害するリスクがあります。
このような状況下では、速やかな退職と転職が最適な選択肢といえますが、ブラック企業の場合は高圧的な引き止めを受ける可能性が高く、自力で退職するのが困難なケースもあります。
退職代行を利用すれば、ストレスの原因である職場とのやり取りをせずに退職できるため、精神的な負担を軽減できます。特に、直接上司に退職を伝えにくい状況の人にとって、安心して環境を変える方法の一つとなります。
-150x150.png)
-150x150.png)
-150x150.png)
仕事において適度なストレスは成長に不可欠ですが、健康を損なってまで働くことは本末転倒です。
ブラック企業では退職を決断すること自体が大きなストレスになるため、必要に応じて第三者のサポートを受けることは甘えではなく、むしろ賢明な選択といえるでしょう。


ハラスメントから身を守れる
仕事を通してパワハラやセクハラの被害に遭っている場合、加害者となっている上司に直接退職を申し出ることで、ハラスメントがさらにエスカレートするケースもあります。
また、弁護士の退職代行に依頼すれば、ハラスメント被害に対する慰謝料の請求をすることも可能です。
-150x150.png)
-150x150.png)
-150x150.png)
特に上司からパワハラ・セクハラを受けている場合、直接退職を申し出ることは精神的に大きな苦痛になるでしょう。
ハラスメントのストレスが大きい場合は、今すぐ退職代行を利用して辞めることがおすすめです。


バックレよりも責任ある選択である
退職代行を利用することは、突然無断で出社しなくなる「バックレ」と比較すると、きわめて適切な方法で退職の意思を伝える手段といえます。
退職代行を使って退職を申し出ることで、以下のような正当な手続きを踏むことができます。
- 退職の申し入れ
- 退職日の伝達
- 有給休暇の取得申請の代行
※弁護士や労働組合の退職代行なら各種交渉も可能
これに対し、退職代行は労働者の使者として退職の意思を伝えるため、職場にも一定の配慮をしながら円満に退職することができます。
特に、精神的な負担が大きく、自分では直接退職を伝えられない場合に有効な選択肢であり、企業にとっても労働者にとっても、より健全な退職を実現する方法といえるでしょう。
-150x150.png)
-150x150.png)
-150x150.png)
バックレは会社へ迷惑がかかるだけではなく、緊急連絡先になっている身内にも確認の連絡が入る可能性が高く、周囲に心配をかけてしまう退職方法です。
これに対し、退職代行は専門家から適切な方法で退職の申し入れが出来るため、よりスムーズな退職が実現可能です。


合法的なサービスとして確立している
退職代行サービスは近年急速に普及し、合法的なビジネスとして確立されています。
特に、弁護士が運営する退職代行サービスであれば非弁行為(※)になる心配もなく、会社側との交渉や未払い給与の請求、損害賠償請求への対応なども適切に対応できます。
また、労働組合が運営する退職代行サービスは、労働組合法に基づく正当な団体交渉権を持っており、有給休暇や退職日の交渉を代行してもらうことも可能です。
-150x150.png)
-150x150.png)
-150x150.png)
ただし、退職代行はだれでも立ち上げられるサービスのため、対応の質が悪い業者も存在します。
特に、使者としての役割しか持たない「民間事業者」が退職に関する交渉をしてしまうと、非弁行為(違法行為)に該当し、思わぬトラブルに発展する可能性があるため、注意しておきましょう。
>厳選のおすすめ退職代行の比較はこちら




退職代行が甘えだと思われる理由
退職代行サービスに対して「甘え」というイメージを持つ人は依然として存在します。このような認識が生まれる背景には、従来の労働観や世代間のギャップが影響しています。
ここでは、なぜ退職代行が「甘え」だと思われがちなのか、以下の理由を掘り下げて検討していきます。
退職は本来自分で伝えるものだから
退職は労働者の権利ですが、伝え方に関しては「自分で会社に申し出るべき」と考える人が多くいます。
これは、これまでの日本の雇用慣行の中で、上司や同僚と直接話し合いながら退職を進めるのが一般的だったためです。
特に、一部のブラック企業においては、退職を申し出たことで職場内で孤立したり、パワハラを受けたりするケースもあります。
そのような状況では、自力で退職を伝えるのが精神的に難しいこともあるため、第三者のサポートを受けて辞めることは決して甘えではありません。
-150x150.png)
-150x150.png)
-150x150.png)
もちろん、退職を自分で伝えることが理想的な退職方法といえます。
ですが、強引な退職の引き止めや、退職申し出後のハラスメントに対応する精神的負担を考えると、代行サービスを使って迅速に辞めることは合理的な選択肢といえるでしょう。
業務引き継ぎができない可能性があるから
退職代行を利用する場合、基本的に即日退職をすることになるため、十分な引き継ぎができないケースがあります。
この点が「退職代行は甘え」「無責任」と批判される理由の一つですが、そもそも労働者に退職の権利がある以上、退職者が出ても問題ない人員配置を整えることは会社側の役割です。
特に、精神的・肉体的に限界の状態で働いている場合、引き継ぎを行う余裕がないことも考えられるため、退職代行を使って辞めることは「甘えではない」といえるでしょう。
-150x150.png)
-150x150.png)
-150x150.png)
責任感が強い人の場合、「引き継ぎを放棄して退職する」ということに対して引け目を感じ、「甘えではないのか」を考える人も多いようです。
もちろん、退職を決めたら、可能な範囲で業務の整理をしておくのが望ましいですが、すでに限界を迎えている場合は無理をせず、自分の健康や次のキャリアを最優先に考えましょう。




マナー違反と思われることがあるから
退職を直接会社に伝えず、第三者を介して辞めることは、従来の企業文化においては「マナー違反」と思われることもあります。
特に、昔ながらの価値観を持つ人の中には「直接退職理由を説明をすべき」と考える人も多く、退職代行の利用に対して否定的な意見を持つ場合があります。
しかし、そもそも退職は労働者の権利である以上、使者を使った退職をマナー違反とみなす理由は主観的なものが多いです。
そのため、過度な引き止めや在職強要を避けて、円滑かつ迅速な退職を目指すために代行サービスを活用することは、決して甘えではなく合理的な判断といえるでしょう。
-150x150.png)
-150x150.png)
-150x150.png)
退職に関する「マナー」は時代とともに変化します。
個人にとって重要なのは、「円滑な退職ができるかどうか」であり、そのために退職代行を利用するのも一つの方法といえるでしょう。
有給休暇を消化することに抵抗があるから
退職代行を使って辞める際は、残っている有給休暇を消化することで、実質的な即日退職(以下図を参照)を目指します。


引用:退職戦略室「最短で退職するには?」
日本では「辞めるのに有給を使うのは申し訳ない」と感じる人も少なくありません。さらに、職場の人手不足を理由に「有給を使わずに辞めるべき」といった圧力がかかることもあります。
そのため、退職時に有給休暇を消化することに抵抗感がある人の場合、「退職代行で辞めるのは甘えじゃないのか」と自問自答することがあります。
-150x150.png)
-150x150.png)
-150x150.png)
退職時に有給を消化するのは、法律に定められた労働者の権利です。
参照:e-GOV 法令検索「労働基準法第39条」
遠慮せずに活用し、新しいキャリアに向けた準備期間として有効に使いましょう。




自分自身に厳しいから
退職代行を「甘え」と感じる人の中には、「どんなに辛くても自分で乗り越えるべき」「自分で退職を言わないのは無責任」と考える人も少なくありません。
しかし、ハラスメントや過重労働が横行するブラック企業においては、退職代行の活用は決して「甘え」ではなく、今後のキャリアや健康を考えた上での適切な決断です。精神的な負担が大きい場合、専門家のサポートを受けることはむしろ前向きな選択といえるでしょう。
-150x150.png)
-150x150.png)
-150x150.png)
仕事において適度なストレスは、社会人としての成長に不可欠です。
ですが、限界を超えてしまう前に退職代行を活用して辞めることが、中長期的な視点で見ると最適な選択肢になることもあります。
退職代行の利用に迷った際には、自身のキャリアや健康を第一に考え、依頼の必要性を見極めるようにしましょう。
>厳選のおすすめ退職代行サービスはこちら




退職代行を使って辞めるメリット
退職代行サービスには、単に退職手続きを代行してもらうこと以外にも、様々なメリットがあります。ここでは、退職代行を利用する際の具体的な以下のメリットについて解説します。
それぞれ詳しく解説していきます。
より確実に退職できる
退職を申し出たものの、上司から引き止められたり、「認めない」と言われたりするケースは少なくありません。
退職は労働者の正当な権利です。正社員の場合は、退職の申し出から2週間で辞めることが可能であり、本来は会社の許可を得る必要はありません。
ですが、会社側から感情的な引き止めを受け、辞めるに辞められない状況に陥ってしまうこともあるようです。
特に、団体交渉権を持つ労働組合や、法的対応まで可能な弁護士の退職代行は交渉力が高く、より確実に辞めることができるでしょう。
-150x150.png)
-150x150.png)
-150x150.png)
長引く交渉に時間を取られるよりも、迅速に退職を完了させることで、次のキャリアにいち早く挑戦することが可能になります。


専門家による適切な交渉が可能
民間の退職代行の場合は「使者」として退職の意思を伝達することしかできないですが、弁護士や労働組合の退職代行の場合は、退職に伴う諸条件の交渉代行も対応可能です。
ブラック企業では「退職を認めない」と主張するだけではなく、「損害賠償を請求する」「退職者に有給を使わせない」などと違法な対応を取ることもありますが、専門家が間に入って交渉することで円滑な退職が実現できます。
-150x150.png)
-150x150.png)
-150x150.png)
退職を巡るトラブルは自分一人で解決することが難しく、結果的に退職者が泣き寝入りすることもあります。
退職に伴ってトラブルになりそうなブラック企業に勤めている場合は、交渉力の高い退職代行サービスに相談するといいでしょう。




心理的負担を最小限に抑えられる
退職代行を利用することで、上司や同僚との直接的な対立を避け、精神的なストレスを最小限に抑えることができます。
退職したいと考えている人のなかには、退職を申し出ること自体が大きなストレスになる人もいます。特に、上司のハラスメントが横行している場合、加害者である上司に直接退職を申し出ることは大きなストレスになるでしょう。
-150x150.png)
-150x150.png)
-150x150.png)
「退職をしたいけど上司が怖くて言い出せない」という人は少なくありません。
ですが、パワハラや社内いじめがあるブラック企業で働き続けることで、メンタルヘルスに取り返しのつかない傷を負う可能性があります。
辞めたいのに辞めれずにズルズルと働くくらいならば、退職代行を活用することがおすすめです。
転職活動に影響が出る可能性は低い
退職代行を利用することで、「次の転職活動に悪影響があるのでは?」と心配する人もいます。しかし、退職代行を利用したからといって、転職活動において不利になることはほとんどありません。
個人情報保護の観点から、前職の退職方法が外部へ流出する可能性は高くありません。
また、多くの転職先では、前職を辞めた経緯よりも「どのようなスキルを持っているか」「今後どう貢献できるか」といった点を重視るため、代行サービスを使ったことが転職活動に与える影響は少ないといえるでしょう。
-150x150.png)
-150x150.png)
-150x150.png)
場合によっては、長時間労働やパワハラなどがある劣悪な労働環境で勤め続ける方が、「自己肯定感の低下」や「心身の不調」を招き、転職活動に悪影響を与える可能性があるでしょう。
退職代行選びで失敗しないための注意点
退職代行サービスを活用することで、引き止めが激しい職場やブラック企業でも円滑に辞めることができます。
そこで、ここからは退職代行選びに失敗しないための以下の注意点を解説していきます。
それぞれ詳しく解説していきます。
信頼できる退職代行サービスを選ぶ
退職代行サービスの選択は、成功の鍵を握る最も重要な要素です。信頼できるサービスの特徴として、以下のような点が挙げられます。
- 退職代行の実績
- 利用者のクチコミや評判
- どのような法人が運営しているか
- 弁護士や労働組合など専門家がどの程度関与するサービスか
退職代行の選択を誤ると、スムーズに退職できないリスクがあります。口コミや運営会社の情報をしっかり確認し、信頼できるサービスを選びましょう。
-150x150.png)
-150x150.png)
-150x150.png)
退職代行サービスはその性質上、「ダメだったら自分でやる」ということが難しく、依頼先を慎重に選定する必要があります。
安心して依頼できる退職代行を選ぶ方法のひとつとして、まずは「無料相談」で話を聞き、そのうえで依頼先を決める流れもおすすめです。
>おすすめの退職代行サービス一覧比較はこちら


非弁行為をする退職代行を避ける
退職代行業者の中には、違法な「非弁行為」を行っているところもあるため、絶対に避けなければなりません。
特に、民間の退職代行業者は、使者として「退職に伴う意思の伝達」しかできません。それにも関わらず、「有給休暇の取得交渉」「退職日の交渉」などの退職条件の交渉をしてしまうと、会社側から非弁行為を指摘されてしまい、退職が円滑に進まなくなってしまいます。
-150x150.png)
-150x150.png)
-150x150.png)
退職者が多いブラック企業ほど、退職代行から連絡が来た場合を想定して準備をしています。
そのため、「どんな業者が退職交渉をすれば非弁行為になるのか」を人事担当者が把握していることも少なくありません。
トラブルなく円滑な退職をするためには、実績ある弁護士や労働組合の退職代行に依頼した方が無難といえるでしょう。




料金体系を事前に確認する
退職代行サービスの料金は2~3万円、弁護士の代行サービスの場合は5~10万円程度が相場となります。
ですが、退職代行によっては追加料金が発生するケースもあるため、依頼する前に料金体系を細かくチェックしておく必要があります。
-150x150.png)
-150x150.png)
-150x150.png)
退職代行を利用する際には、想定外の費用が発生しないように、料金の詳細を事前に確認することが大切です。
また、料金だけでなく、サービス内容もあわせて比較しましょう。


サービスの対応範囲を把握する
退職代行サービスによって対応できる内容は異なります。
特に、弁護士や労働組合が運営するサービスと民間の代行業者では、法律上の対応可能範囲に大きな違いがあります(以下表を参照)。
退職意思の伝達 | 退職条件の交渉 | 訴訟などの法的対応 | |
---|---|---|---|
弁護士の退職代行 | 対応可能 | 対応可能 | 対応可能 |
労働組合の退職代行 | 対応可能 | 対応可能 | 不可 |
民間の退職代行 | 対応可能 | 不可 | 不可 |
例えば、未払い残業代の交渉や有給休暇の取得交渉は、労働組合や弁護士が運営するサービスでないと対応できません。
そのため、退職に関するトラブルが予想される場合は、弁護士や労働組合が関与するサービスを選びましょう。
-150x150.png)
-150x150.png)
-150x150.png)
自分の退職状況に応じて、適切な退職代行サービスを選ぶことが重要です。


必要書類を準備する
退職代行を依頼する際は、以下の書類やデータを事前に準備しておくこととスムーズに打ち合わせが可能です。
- 雇用契約書または労働条件通知書
- 給与明細
- 退職届(業者によっては代筆可能)
- 未払い残業代がある場合はその証拠となる資料
- 有給休暇の残日数の記録
これらの書類は、退職交渉や権利主張の際の重要な根拠となるため、可能な限り事前に準備しておくことが望ましいです。
退職代行は甘えではない理由まとめ
退職代行サービスの利用は決して「甘え」ではなく、過酷な労働環境のブラック企業を辞めるための最適な手段のひとつです。
多くの人が「退職代行は甘えではないか」と悩むことがありますが、実際には法律で認められた権利の行使方法の一つであり、パワハラや過度なストレスから自身を守るための有効な手段です。特に、自力の退職交渉が困難な状況や、心身の健康に影響が出ている場合は、むしろ積極的に活用を検討すべきでしょう。
最も大切なのは、自分の健康と将来のキャリアを守ることを最優先に考えることです。「甘え」という周囲や自身の評価を気にするあまり、必要な決断を先送りにすることは避け、適切なタイミングで退職を選択することが、結果として自身のキャリアにとってもプラスとなるでしょう。



